浮舟短歌

真夜中にいつくしむ雨われを抱く

2022-01-01から1年間の記事一覧

月蝕を仰ぎ見ゆ声溢るなば閉ぢた心もひかり漏れなむ

月蝕を仰ぎ見ゆ声溢るなば閉ぢた心もひかり漏れなむ (月蝕を見上げた人たちの声があふれたならば閉じた心にも光が漏れることでしょう。) 月蝕良かったなー

耳鳴りは蝉時雨なり蘇れ海開きから帰りし瞼

耳鳴りは蝉時雨なり蘇れ海開きから帰りし瞼 海から帰ると瞼の裏で波が立っては崩れ、立っては崩れを繰り返すのはどうしてなんだろう。 夏の思い出は今はもういない祖父の家でアルミの風呂桶に浸かり、風呂上がりには果物を用意して海から帰った私をもてなし…

どうやってどこを歩いてきたのかも知らぬくせしてわれを嗤ふな

どうやってどこを歩いてきたのかも知らぬくせしてわれを嗤ふな同僚を友人だと思っていたけど、ずっと陰で私の悪口を上司に言っていたことを知った。悲しいな。

心臓に柄まで通す声太く「ありふれている」われと同じく

心臓に柄まで通す声太く「ありふれている」われと同じく自殺なぞ勝手にさせぬ刃生(じんせい)に寄り添ってくれわがあるじなら薬研藤四郎で二首。薬研はドロップ率がすごく高くて、でも守刀としての力は本当にあって…………とうらぶで詠めたの嬉しいです。

この国で私は見えぬ存在で透明マントに穴空けてみる

この国で私は見えぬ存在で透明マントに穴空けてみる投票してきました。

お忍びでふたり降り立つ池袋ミルキーウェイのパフェが楽しみ

お忍びでふたり降り立つ池袋ミルキーウェイのパフェが楽しみ彦星と織姫がミルキーウェイに来店してたら良いな

星ひとつ金平糖をがりり噛む宇宙は甘い香に満ちてゐる

星ひとつ金平糖をがりり噛む宇宙は甘い香に満ちてゐる七夕②

星々の流るる川に足浸し千年前の思ひ出語る

星々の流るる川に足浸し千年前の思ひ出語る七夕節①

黙々と働く君の眼差しは夜にひらけり梔子の花

黙々と働く君の眼差しは夜にひらけり梔子の花同僚で一首。八重の梔子の花。

水無月や汗の面(おもて)をぬぐうたびやるせなき日に済印を押す

水無月や汗の面(おもて)をぬぐうたびやるせなき日に済印を押す面談疲れた。6月なのに汗だくです

パレットにラブとヘイトを混ぜ合わせ顔に毎日泥塗りたくる

パレットにラブとヘイトを混ぜ合わせ顔に毎日泥塗りたくる最近はメイクが楽しい。同時に着飾れば着飾るほど、人と透明な壁があるような気がしている。

すがりたいたすけてほしいあなたから日焼けした腕差しのべてくれ

すがりたいたすけてほしいあなたから日焼けした腕差しのべてくれいつだって同僚に会いたいと思ってる。踏み込みすぎたから、今くらいがちょうどいいんだろうけど、もっと一緒に悪口言ったり通話したりしたいな…………

山のぼり力なきひと二番目に据えて歩もう取りこぼさずに

山のぼり力なきひと二番目に据えて歩もう取りこぼさずに久しぶりです。インプット期間を経て、やっと短歌に戻ってきました。今まで障害年金の審査受かったり仕事で色々あって全然余裕なくて。今週部署のリーダーなのでこれを意識して仕事したいです。慈雨

感情が溢れ出すのに時差があるかへりみはせじただ空を見ゆ

感情が溢れ出すのに時差があるかへりみはせじただ空を見ゆかへりみはせじ…(後ろを振り返ることはしない)久しぶりに詠めた。歌で気持ちを浄化している。